2021年2月17日 ルワンダ共和国大使ご来訪


 

  図書館のアクティブラーニングスペース「Ambient Intelligence Agora」にて大使と記念撮影

(ルワムキョ・アーネスト大使を囲んで左端より石垣陽特任准教授、早瀬修二特任教授、横川慎二教授、  大川富雄センタ長、市川晴久特任教授、曽我部東馬准教授、澤田賢治准教授)



まず始めに市川晴久特任教授より、「User Driven Energy Internet "Virtual Grid"」のタイトルで

自律分散型の電力網「バーチャルグリッド」が既存の電力網やビッグプラントのみに頼らず、まさに

小規模、かつ多様なユーザーが主導となり互いに電力を供給・融通し合えるシステムについてご紹介

いたしました。


次に、そのシステムの要であり市川先生が企業と共同開発している「Virtual Grid Hub (VG-HUB)」の

デモンストレーションを行いました。

小規模バッテリーが集まりPCへ電力供給する際、たとえ一つの電源が不具合で供給が適わなくなっても

VG-HUBで繋がれていれば、他の電源から素早く供給が可能であるというものです。

大使もその関係性とVG-HUBが持つ可能性について理解を示して下さいました。


更に、ルワンダ農村部の子供達が安心かつモチベーション高く学校に通える様に、また本学より贈呈の

タブレット端末を安定して活用頂く為に、「User driven energy internet in villages of Rwanda」

の構想をご紹介いたしました。太陽光発電で取り入れた電力をVG-HUBネットワークを介して多数の

端末や「ポータブルバッテリー」に安定して充電し、子供達は充電済みのバッテリーを家庭に持ち帰り

家族のライフスタイルを充実させることが可能です。大使は非常に関心を示され、子供達の教育環境、

また本国のエネルギー政策への展開・ご活用について検討したいとおっしゃって下さいました。


続いて、早瀬修二特任教授より、ペロブスカイト円筒形太陽電池のご紹介をいたしました。

フラットパネルと比べてセル、モジュールのバリエーションが豊富で、全方位から集光する効率の高さ

更に軽量かつ組立設置が容易であることから、ルワンダのロジスティクスの面でも貢献できるのでは

ないかとのご提案です。様々な方位から集光し発電するデモンストレーションや、フレキシブルな円筒

形太陽電池を農業分野で積極的に活用することで" Solar Sharing "も目標としている事をお伝えすると

大使は身を乗り出して質疑くださり、「本国の農業分野への活用可能性が感じられる」と、高い関心を示してくださいました。


場所を11号館イノベーティブ棟へ移動して、早瀬特任教授のラボラトリーをご紹介させて頂きました。

大使は早瀬先生より実験装置の仕組について説明を受けられ、熱心に質問されていらっしゃいました。

また、活気ある研究室の様子に喜ばれ、研究室の学生や研究生に対しても温かい眼差しで対応ください

ました。お帰りの際、改めて当センターのエネルギー・環境問題解決に向けたソリューション研究の

ご紹介内容を本国のエネルギー政策へ活用できないか検討してみたいとのお言葉を頂戴しました。